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手術実績― 3月22日現在

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何故、研究会や学会が沢山あるのだろう?

History of inguinal hernia and day surgery

鼠径ヘルニア手術と日帰り手術 ~1998年からのあゆみ~

何故、研究会や学会が沢山あるのだろう?

開業すると勤務医時代には積極的だった学会、研究会への参加が減ります。
それでは何故学会、研究会がこれほどまでに多く存在するのでしょうか。

医師は科学者であり、常に患者さんをより良く治療するための知識欲が旺盛な人種です。
新しい情報の入手、他施設の取り組みを見たい、自らの技術の向上を意識して学会へ参加し、そして少ない時間を有効に休暇に当てています。

外科医は、開業と同時にメスを置くことが常識でした。診療報酬制度に準じた診療体系を構築しなければ経営は成り立たないのです。
あまりに低い医師の技術料(再診料だけではラーメン1杯も食べられません)はあたかも「最新の医療はやるな、最高の医療は入院して病院で受けろ」と言っているように思えるほどです。

技術料が低ければ、薬剤費と検査で経営を考えなければならない状態になります。
得意分野の医療を展開出来る開業医はごく少数です。

中央社会保険医療協議会、略して「中医協」は診療報酬の改定を審議する厚生労働相の諮問機関であり、厚労省は中医協の答申に基づき、2年ごとの診療報酬の改定を実施しています。

中医協は、支払側委員・診療側委員・公益委員で構成されていますが、2005年に中医協の改革が行われるまで診療側委員は日本医師会が推薦する委員で構成され、病院団体の代表は参加していませんでした。 こうした委員構成もあって技術料の評価は相対的に低く抑えられ、開業医は診察と検査、少しの在宅診療を行って、得意な診療を捨てれば経営は成り立ち、motivationが薄らぐ結果になっていたのです。

しかし、中医協改革後は、病院への手厚い診療報酬の分配が始まり、それまで技術料が低いために行われなかった手術の報酬が一気に上がりました。

中医協は、学会からの申請を検討し、処置、検査、技術料等々の診療報酬を決定します。
開業医も工夫と特色を出さなければ経営困難となるようになりました。
開業医は、より先端的な医療を行うべき時代へと変貌して来たのではないでしょうか。

日帰り手術が患者さんにとってメリットがあることは患者さんが一番知っています。
より良き外科技術を開業医も提供出来る診療報酬制度を考えるべきであると考え、日本短期滞在外科手術研究会を発足させました。

医療技術に妥当な料金の要望を行うためには学会となり中医協に日帰り手術の優位性を示し、開業外科医のmotivation upと健全経営を考えることが本研究会の存在意義です。

鼠径へルニア

最も数多く手術を実施されている外科疾患は「鼠径へルニア」であることをご存じないと思います。

世間では、外科手術と言えば、胃がん、大腸がん、肺がん、というのが一般的認識ではないでしょうか。
「生死に関わる疾患」は劇的であり、聴衆の注目を集めることが出来るので数多くの「名医」がマスメディアで取り上げられています。

鼠径へルニアの歴史は古く、古代ローマ時代にヘルニア嚢切除術の記載があります。

近代になって1884年にBassini(※1)はヘルニア嚢切除ではなく、後壁補強という概念を発表しています。
所謂、従来法の始まりで、その後数多くの術式が発表され、数多くの外科医により改良が繰り返されてきました。
Bassiniからちょうど100年後の1984年、Lichitenstein(※2)は人工物による術式を発表、その後急激に全世界へ広まっていったのがTension free法です。

1992年からは鏡視下手術が始まりました。

鼠径へルニアは腹壁の脆弱化した部位から腹膜を伴い腹腔内臓器が脱出し、鼠径部の皮下に膨らむ病気です。

年齢層は、乳幼児から高齢者まで起こりえる病態です。男性に多く発症し、特に60歳前後にピークがあり疼痛と不快感を伴い、嵌頓という危険な状態にもなり得ます。

鼠径へルニアは筋膜や腹壁の脆弱化により発症する良性病変ですが、現在のところ外科手術以外に治癒することは出来ません。

従来法ではヘルニアの出口周囲の筋膜、筋肉を引き寄せ、縫合・縫縮をするため術後の安静が必要となり、入院が長引き日常生活に負担を強いることになります。

Tension free法は、人工物をヘルニア門へ留置、後壁の補強を行う術式であり、術後疼痛は飛躍的に減少、翌日から日常生活への復帰が可能な術式であり、その結果「日帰り手術」を可能としました。

麻酔法の変化も大きな要因でした。

従来法との最も優位な差は「再発率」でした。それまでは10%以上あった再発率は劇的に減り、初心者であっても1・3%となり、我々のように専門に行っている外科医では0・5%程度まで下がりました。

Tension free法では、腹圧を掛ける運動も術後2週間目から可能と成り、プロスポーツ選手も2週間後から復帰可能となっています。

鼠径へルニア治療は大きく変化して、開業外科医が活躍可能な領域となったのです。

※1 Bassini
エドアルド・バッシーニ(1844年 – 1924年)は、イタリア人外科医師です。そけいヘルニアの手術方法を考案し、世界的にもその手技が広く採用されていた。現代では「従来法」と呼ばれ、人工の補綴物でヘルニアの出口を塞ぐ手法と区別されている。
※2 Lichitenstein
アーヴィング・レスター・リヒテンシュタイン(1920年 – 2000年)は、アメリカの 外科医。現在主流の人工物でヘルニアの出口を塞ぐ術式を考案。1980年代後半に世界中に広まり、その低い合併症率と患者の快適さ、低コストが評価され現在ではスタンダードな術式となっています。
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